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活動の記録

平成23年12月26日(月)

PFA1日研修会を受講してきました。
会場:『
Point1』  〒021-0881 岩手県一関市大町3-48 

認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンから、被災地支援をしている団体を対象とした研修を一関で行うとの情報提供を頂き、今回IFCも参加させていただきました。

PFA(サイコロジカル・ファーストエイド)研修とは、支援者が被災者と関わる時、被災者が現状以上のダメージを受けることを防ぎ、どのように安全なサポートを提供するか、その準備をするための研修です。
当日は、『特定非営利活動法人東京英語いのちの電話』から荻原かおりさん、澤智恵さんを講師に迎え、事前小テストから始まり、
PFAとは何か?ストレス、セルフケアについて、ロール・プレイを取り入れながら1日講習を受講しました。

 


昔は災害や精神ショックを経験した人達に対して行われる急性期の支援方法の一つとして「ディブリーフィング」が
推奨されていたそうですが、
・選択の自由の欠如(強制的に分かち合い、感情表現をさせられる)
・個人の対処の仕方を尊重していない
・偶発的な状況下で部外者により作られたグループである(自然発生的なサポートネットワークではない)
・職務上の境界線や関係性が損なわれる可能性がある
・守秘義務が損なわれる可能性がある
・他者のつらい話を聞くことによって、二次被害の可能性がある
等の懸念点から、現在ではディブリーフィングではなく、今回講習を受けた『PFA』が推奨されるようになってきたそうです。

 

PFAの実践原則とし4L(Learn=理解する、Look=観察する、Listen=聞く、Link=つなげる)を実践することにより、支援者が危機状況を把握・理解するとともに、被災者と接する中で、彼らが何を必要としているかを理解する。
被災者が実用的な支援や必要としている情報を得ることを手助けする上で指針となるものであります。

 また、傾聴やストレス、セルフケアについても再認識する良い機会になりました。
●傾聴のポイントとしては、
・ただ聞くこと(何かをするのではなく、そこに共にいる事)
・批判、避難しないこと
●ストレスについては、
・ポジティブな対処法を推奨し、ネガティブな対処法を避ける。
・過剰な支援より、本人が対処できるような手助けをする
●セルフケアについては、
・自分自身のストレスや燃え尽きのサインを知る。
・セルフケアへの責任を持つこと。(これは支援者としての役割を効果的に果たす為に大切である)
事がまとめとして挙げられました。

メディアではよく、プラス面ばかり取り上げがちですが、そういった偏った情報だけを収集せず、
私達の支援が被災者にとって混乱や迷惑にならないように支援者として必ず、プラス面・マイナス面があるということを認識しておくことが重要です。

 

最後は受講者全員と修了書を掲げ写真を撮りました。
被災者の方と接する時にはもちろん、支援者として自身の心身ケアの為にも、とても勉強になる講習でした。

※  研修の内容はWHO(世界保健機関)やその他国際的なガイドラインに基づき検証され、実際に使われているものです