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研修報告

10月26日に「第48回いわて内陸避難者支援ネットワーク会議」を住田町にある「イコウェルすみた」を会場に開催致しました。
「イコウェルすみた」は、東日本大震災で甚大な被害が出た岩手沿岸南部の 陸前高田市・大船渡市・釜石市に隣接する住田町が、被災者を受け入れ、 更に支援に訪れる町内外の方々との間に多様なつながりが生まれるきっかけにもなった 「住田型応急仮設住宅」を一戸そのまま再現し、震災の記憶や記録を継承する施設として「展示棟」があるほか、 コワーキングスペースとして、グループワークが行えるスペースの「共用棟」「オフィス棟」もあります。 内陸NW会議の前後には、この施設内を見学させていただきました。

第48回の会議の話題は、各団体の取り組みの共有がメインでしたが、 復興財源が先細りになっている中、必要な支援をいかに地域に根付かせていくか、 逆に被災者の現状や課題をしっかりと発信し必要性を伝えていくか、 という話題が出ました。
また、コミュニティ形成に関する話題も出ました。自分たちでやろうという意識が芽生え始めた地域や、住民主体の動きまでもう少し時間がかかる地域など、 人々の繋がりやコミュニティは自然発生的には生まれにくいため、サロンやイベントなどの“場づくり”などを、その地域に応じたやり方で仕掛けていくことが必要です。 うまくいったやり方等、いわて内陸避難者支援ネットワーク会議が支援団体同士の情報交換の場となっています。

 

◾️ 「仕事と学びの複合施設-イコウェルすみた-」とは
住田町は林業日本一の町づくりを行っており、仮設住宅についての独自の構想を持ち、 東日本大震災以前にその大まかな設計が完成していました。 そのため、震災後、早急な対応が必要として超独自の仮設住宅建設を決断!! 3つの町有地に110棟(一般向け93棟、医療関係者向け17棟 )を建設し、 火石(ひいし)団地・本町(もとまち)団地・中上(なかがみ)団地として 震災から2ヶ月後の2011年5月には近隣からの被災者の木造仮設住宅への入居が始まりました。
木材加工技術を生かし住田町独自に建設した木造一戸建ての仮設住宅は全国的にも珍しく、 「住田型」として注目を集めました。
2021年12月に仮設住宅は閉所となったのち、本町団地が住田町「跡地利活用方針」により、 仮設住宅の部材を再利用して震災の記憶や記録を継承するとともに、 リモートワークやテレワークといった新たな働き方の受け皿となる施設として再整備されました。
〈HP参照〉https://www.icowell-sumita.com/


3/24(金)「休眠預金活用事業紹介セミナー~休眠預金を活用して事業を発展させるためには~」を来場とオンラインのハイブリッドで開催し、28名の方々にご参加いただきました。

本講座は、一般財団法人日本民間公益活動連携機構 事業部長の和田泰一さんと、同じくプログラムオフィサーの福田文さんより「休眠預金制度の概要と活用状況」「休眠預金活用の事例紹介」「休眠預金活用の担い手になるには?」についてご講義いただきました。


事例紹介のパートは、福田さんからのインタビュー形式で行われました。
当法人の事務局長である大吹が登壇し「休眠預金活用事業に申請しようと思ったきっかけ」「他の補助金や助成金との違い」などについて、実際に活用して感じたことをお話しさせていただきました。


参加された方の満足度も高く、「概要をコンパクトにまとめていただき、全体像を掴むことが出来ました。 」「実際に受けている団体の声が聞けたのはイメージしやすかったです。」などの声をいただきました。

和田さん、福田さん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!

本講座は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」が実施しています。「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」は、特定非営利活動法人いわて連携復興センターと株式会社めんこいエンタープライズにより構成されています。

引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。


3月19日 遠野市民センターにて開催された「遠野市防災フォーラム 私たちが未来につなぐこと、新しく紡ぎだすこと~これまでのつながりを、これからの防災へ~(主催:遠野市)」の開催にあたり、いわて連携復興センターといわてNPO災害支援ネットワークも共催団体として、企画から関わらせていただいておりました。

当日は、県内外から170名の方に参加いただき、2011年の東日本大震災で官民協働で全国からの後方支援拠点として機能した遠野市が、当時の取り組みや活動を支えた幅広いネットワークを、未来にどう繋いでいくのかを考える場として開催しました。

はじめに、「遠野市協働での災害時支援及び復旧・復興推進に向けた包括協定」締結式が行われました。
毎年のように全国各地で災害が発生しており、岩手県内では、昨年8月に県北を中心とした大雨による災害が発生したところですが、災害はいつどこで起きてもおかしくありません。遠野市も例外ではなく、被害の最小化や被災者に寄り添った柔軟な支援が果たせるよう、平時から有事に機能する体制を整えておくことが必要なことから、今回の包括協定に至りました。

市町村単位の多機関連携による包括協定は、全国的にも先駆的な取り組みです。
今回締結した協定では、災害に対して遠野市内の5団体(機関)が連携して備え、対応することを目的に、
「市災害対策本部への参加及び情報の共有、支援の活動」など全部で6項目が盛り込まれています。


包括協定締結団体(左から NPO法人遠野まごころネット、社会福祉法人遠野市社会福祉協議会、遠野市、認定NPO法人遠野山・里・暮らしネットワーク、一般社団法人遠野青年会議所)

<包括連携協定の連携協力内容>
 1 市災害対策本部への参加および情報の共有、支援の活動
 2 災害ボランティアセンター開設時の協働による活動の推進、及び運営基盤の構築
 3 市外の災害に対して協働での災害時支援、復旧、復興活動の支援
 4 地域防災力向上に向けた広域連携・官民連携の推進のためのネットワーク構築に向けた事業
 5 連携の取り組みを円滑、実効性のある活動にするための体制整備、研修会等の開催
 6 その他目的を達成する事業

その後の基調講演では、「記憶、そして絆を未来につなげるということ」と題し、
大阪公立大学大学院文学研究科 准教授 菅野拓氏より、3.11の時に遠野市や遠野市内のNPO等が果たした社会的意義(ハブ機能・後方支援)についてや、この経験を踏まえて今後の災害対応について官民連携して取り組んでいくこと、検討していく必要性があることを、有識者の視点でお話しいただきました。

続くパネルディスカッションでは、「私たちは何を未来につなぐのか」をテーマに、菅野氏コーディネーターのもと、遠野青年会議所 河野理事長、JICA 松永氏、多田市長よるディスカッションを行いました。パネルディスカッションで、多田市長からは「繋がることによって生まれる価値がある」、JICA松永氏からは「災害時は特に、想像力と感受性が大事。その人がどういう状況に置かれているのか、その人の背景にはどういった課題があるのかを想像し、それを感じ取ろうとすること大事」とのコメントがありました。

今回のフォーラムでは、今後起こりうる災害に対し、これまでの災害時の活動経験をふまえ”防災”について考える機会となりました。震災前から各団体同士顔の見える関係があったからこそ、迅速な支援活動と、全国のボランティアや支援協力を遠野に集めることができたように、平時からの連携体制が災害時の効果的な支援の基盤となります。今回の遠野市の包括協定を契機に、さらなる連携強化に繋がることが期待されます。


1/24(火)にオンラインにて「NPOの出口戦略~組織のこれからを考える~」を開催しました。NPO法人セイエンの関口宏聡代表理事を講師にお招きし、オンラインにてご講義いただきました。
当日は、NPO法人や市町村のNPO担当課の方など8名にご参加いただきました。

関口さんより、組織のミッション達成後の姿について、NPO法人の解散の手続きについてのご講義をいただいたほか、地域でリソースを残すための選択肢として、事業継承や代表交代などの事例をご紹介いただきました。

参加された方の満足度も高く、「具体的でわかりやすかったです。誰も教えてくれないようなことをサラリと言ってくださるので、改めて本気で考えようと思いました。」「法人の閉じ方に関する考え方、姿勢、流れを整理できた。」などのご感想が寄せられました。

本講座は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」が実施しています。「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」は、特定非営利活動法人いわて連携復興センターと株式会社めんこいエンタープライズにより構成されています。

引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。


12/14(水)に「オンライン会議の進め方講座」を、12/23(金)に「SNSを活用した情報発信講座~魅力的で効果的な情報発信とは~」をそれぞれオンラインにて開催いたしました。

■オンライン会議のすすめ方講座■
地域社会デザイン・ラボ代表の遠藤智栄さんを講師に開催いたしました。
遠藤さんより、オンライン会議の「事前準備」「当日の進行」「終了後のフォローアップ」などについてご講義いただき、ブレイクアウトルームに分かれて、オンライン会議の体験をしました。

参加された方の満足度も高く、「講座全体が、実践的な内容であったこと、 2時間という限られた時間内で、ノウハウが沢山盛り込まれていたことなどから、有意義な時間だったと感じました。」「オンライン会議を良く使用しますが、まだ司会などの経験はないため今回実践形式で練習できたのがすごく良かったです。」などの声をいただきました。


■SNSを活用した情報発信講座~魅力的で効果的な情報発信とは~■
東北大学大学院情報科学研究科・准教授、NPO法人杜の伝言板ゆるる・副代表理事の岡田彩さんを講師に開催いたしました。
「情報発信の必要性」「効率的な情報発信」「告知したい情報の取捨選択と見せ方」についてご講義いただいた後、ブレイクアウトルームに分かれて、グループごとにFacebookでより「いいね!」を押してもらえる文章を考えました。

参加者からも「すぐ役に立つ」という回答を多くいただき、「結果の行動(寄付をする、とか)は同じでも、アプローチの文言によって印象が違うことやそれが壁にもなり得ることが学びでした。改めて投稿に気を使っていきたいと思います。」「行動を変えさせるには、ほんの少しの工夫で可能性が高まるとの言葉が何においても当てはまる内容と感じて共感できました。」など多くのご感想が寄せられました。




両講座にご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

本講座は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」が実施しています。「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」は、特定非営利活動法人いわて連携復興センターと株式会社めんこいエンタープライズにより構成されています。

引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。


令和4年12月1日(木)、福島県双葉町・双葉町産業交流センターを会場に、「令和4年度 3県合同シンポジウム 東日本大震災から未来に向けての繋がり~復興のその先へ~」を、いわて連携復興センター、みやぎ連携復興センター、ふくしま連携復興センター、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)、みちのく復興・地域デザインセンターの共催で開催しました。
コロナ禍ということで、一般参加者はオンライン開催ではありましたが、全国から90名程の方にご参加いただきました。

本シンポジウムは、全体会で現在の被災地の現所とこれまでの歩みを共有し、岩手県、宮城県、福島県の県ごとに分科会を設け、それぞれの地域の復興や被災者支援の状況や取り組みについて、各々のテーマにおけるロングゴールとショートゴールについて議論しました。

全体会・各分科会のテーマや登壇者については以下の通りです。
<全体会1>
テーマ:現在の被災地の現状これまで歩みについて紹介、復興のその先にあるロングゴールショートゴールについて検討
登壇者:特定非営利活動法人いわて連携復興センター代表理事 葛巻 徹 氏
    一般社団法事みやぎ連携復興センター代表理事 木村 正樹 氏 
    一般社団法人ふくしま連携復興センター理事 中鉢 博之 氏
企 画:一般社団法事みちのく・復興地域デザインセンター、東日本大震災支援全国ネットワーク



<分科会1:岩手>
テーマ:復興の踊り場フェーズから現在までの活動変遷プロセス
登壇者:特定非営利活動法人おはなしころりん 理事長 江刺 由紀子 氏
聞き手:特定非営利活動法人いわて連携復興センター 代表理事 葛巻 徹 氏
企 画:特定非営利活動法人いわて連携復興センター



<分科会2:宮城>
テーマ:復興から平時に移行する期間における復興支援を考える
登壇者:一般社団法人みやぎ連携復興センター 代表理事 木村 正樹 氏
    一般社団法人まちづくり支援センター 代表理事 塚本 卓 氏
    一般社団法人おしかリンク 代表理事 犬塚 恵介 氏
    山元の未来への種まき会議 岩見 圭記 氏(資料提供による参加)
企 画:一般社団法人みやぎ連携復興センター



<分科会3:福島>
テーマ:原発被災地の復興へ向けた自発的連携による民間ネットワークの活動
登壇者:一般社団法人ふくしま連携復興センター 理事 中鉢 博之 氏
ホストスピーカー:一般社団法人葛力創造舎 代表理事 下枝 浩徳 氏
ゲストスピーカー:一般社団法人双葉地域観光研究協会 代表理事 山根 辰洋 氏
企 画:一般社団法人ふくしま連携復興センター



<全体会2>
テーマ:分科会で話し合われたテーマ毎の議論を経てのロングゴール/ショートゴールの共有
登壇者:特定非営利活動法人いわて連携復興センター代表理事 葛巻 徹 氏
    一般社団法事みやぎ連携復興センター代表理事 木村 正樹 氏 
    一般社団法人ふくしま連携復興センター理事 中鉢 博之 氏
    東日本大震災支援全国ネットワーク 代表世話人 栗田 暢之 氏
企 画:一般社団法事みちのく・復興地域デザインセンター、東日本大震災支援全国ネットワーク

参加者からは
「3県それぞれの活動の一端や違いを知ることができ、大変興味深く参考になった。」
「沿岸部で活動される方達のリアルな声を聴くことができ、自分達から足を運び、直接知りに行くことの重要さを確認できた。」
「5年後、10年後のゴールに向けて前を向いて進んでいることが実感できた。」
というようなお声をいただきました。

いわて連携復興センターは、様々なセクターが参加できる場づくりや、ネットワーク構築に向けたサポートなどを引き続き行なってまいりたいと思います。また、宮城・福島の連携復興センターさん、みちのく復興・地域デザインセンターさんや東日本大震災支援全国ネットワークさんらとも協力し、県境を越えてつながる事が出来る機会づくりもしていきたいと思います。


12月22日にオンラインで開催した「三者連携体制の構築に向けた研修会」には、
県内外の行政、社協、NPO等50名程が参加されました。

前段の講義をご担当したJVOADの古越さんからは、「三者連携の手法は地域特性や関係性、平時から担う業務などにより色々なやり方があるが、それぞれのセクター・団体の得意分野を生かして取り組むことが大事。セクターの枠を超えて、被災者の為という同じ目的の元、災害関連死を出さない、被災者に支援を届けるということを念頭に、皆さんの地域でも本日の取り組みを参考にして進めてほしい」とのお話を頂きました。

後段は事例紹介として、三者連携体制の構築をすでに実践されている皆様より、
長野県、佐賀県、岡山県の事例をご紹介いただきました。

最後に、参加者からの質疑応答では、失敗事例・困難事例を知りたいとのご質問に対し、
「連携事例としているが、正直そんなに簡単なことではなかった。
NPOと行政と社協の体制構築においては、見えない配慮がたくさんあった。
コミュニケーションなど、支援体制を災害前に整えておかないと。」
「こちらが求めていることと、相手の方(支援者)ができる事を、
きちんと話をしながら進めていくことが大事。」など、登壇者よりご回答いただきました。

3.11東日本大震災、その後の地震、台風などの災害経験をふまえて、いわて連携復興センターもINDSに参画しながら、岩手の災害時の支援体制を平時から整えていけるよう活動して参ります。


10/3(月)「ボランティアコーディネーション講座」をオンラインにて開催し、12名の方々にご参加いただきました。

本講座は、認定NPO法人日本ボランティアコーディネーター協会 理事/事務局長の後藤麻理子さんを講師にお招きし、以下についてお話しいただきました。
・ボランティア(活動)の理解
・ボランティアコーディネーションとは
・ボランティアコーディネーターの役割
・参加、参画したくなるようなNPOとは

質問も多数寄せられており、満足度の高い講座となりました。
参加された方々からは、「こちらのニーズをきちんと伝えることが大切だと気付かされた。 」「ボランティアコーディネーションの講座でしたが、ボランティアに限らず、NPOについてあらためて理解する機会になりました。」などの声をいただきました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

本講座は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」が実施しています。「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」は、特定非営利活動法人いわて連携復興センターと株式会社めんこいエンタープライズにより構成されています。

引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。
に合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。


9/28(水)「ファンドレイジングセミナー~共感の集め方、関わりの作り方~」を来場・オンラインとのハイブリッド開催し、13名の方々にご参加いただきました。

本講座は、当法人の代表理事であり認定ファンドレイザーの葛巻より、「ファンドレイジングとは?」「NPOの多様な財源構造」などの基礎的な講義を行ないました。

その後、事例紹介として、
認定NPO法人フードバンクいわて 副理事長/事務局長の阿部知幸さんより、
フードバンクいわての取り組みとそれぞれへの共感の集め方や関わり方をどう提示していくか?などを中心に、お話しいただきました。

参加された方の満足度も高く、すぐに役立つと感じられた方が多くいらっしゃいました。
「具体的な活動を踏まえて、ファンドレイジングというものがお金を集めるだけではないことなどがわかった。 」「関心のある人にどうアプローチし共感を得るのか、その見極め、理解力が必要だと思った。」などの声をいただきました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

本講座は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」が実施しています。「いわてソーシャルパートナーシップ共同体」は、特定非営利活動法人いわて連携復興センターと株式会社めんこいエンタープライズにより構成されています。

引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。


令和4年8月31日(水)に「浸水家屋の対応講習会」を一戸町災害ボランティアセンターにて開催しました。
当日は、一戸町役場、市町村社会福祉協議会職員、地域の民生委員さん、ボランティアさんなど30名程の方々にご参加いただきました。

講師は、いわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)の会員団体でもある岩泉町を拠点に活動されている一般社団法人Jumpの千葉さんです。
特に下記6つについてを、これまで全国で20以上の市町での災害支援のご経験をふまえながら、非常に為になるお話をいただきました。

一つ目は、乾燥しないとどうなるんだろう?どんなことが起きるんだろう?
二つ目は、乾燥させるためにどうするんだろう?
三つ目は、乾燥させた後はどうしたらいいんだろう?
四つ目は、今回の制度や過去の事例について
五つ目は、なぜ被災地に住宅再建のためにボランティアとかけつけて活動しているのか?
六つ目は、活動後にNPOとしてどう一戸町をサポートしていくつもりでいるのか?




令和4年8月3日からの大雨災害で、九戸村災害ボランティアセンターは8月19日をもって閉所、
一戸町災害ボランティアセンターは8月31日をもって閉所しました。
各地の災害ボランティアセンターは閉所致しましたが、継続対応の案件もあります。
困っていてもなかなか外部支援に頼りずらく、SOSを出していない方もいらっしゃるかもしれません。

地域の中で、気付くアンテナ(対応の必要性を認識する知識と困っている方を見つける目)を持った方が増え、そのアンテナがどんどん高くなっていくこと、その輪が更に広がっていくことが、災害が起きても”支え合える地域”に繋がっていくと思います。

毎年のように全国で発生する災害。災害はいつどこで起きるかわかりません。
支援団体が抜けた後どうやればいいのかわからないではなく、しっかりと地域の災害対応のノウハウを落としていくこと、地域内連携を進むよう後方支援することも、私達INDSの役割だと思っています。
今後もいわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)では、県域の災害中間支援NPOとして、地域の皆様と共に防災活動に取り組んでいきます。

*この活動は休眠預金などの活用した事業の助成を受けて実施しました。



7月6日(水)、山田町社会福祉協議会にて今年度1回目となる「わくわくやまだ座談会」を開催しました。

「わくわくやまだ座談会」では、山田町社会福祉協議会といわて連携復興センターが事務局を担当し、山田町で活動している団体と山田町役場、山田町社会福祉協議会が互いの活動紹介や地域課題に関する情報交換会を行っています。
これまで新型コロナウイルス感染拡大の影響で、しばらくオンライン開催が続いておりましたが、県内の感染状況も考慮しつつ、タイミングを見計らって、久しぶりにリアルに開催することができました!



情報交換会では、各団体の活動紹介や近況報告の他、「子ども」をテーマに議論が行われ、今後の連携のきっかけとなるような情報交換が行われました。


7月29日(金)、やまだわんぴぃすが主催する「行ぐべす畑さ!」の畑づくりに参加しました。

「やまだわんぴぃす」は東日本大震災以降、山田町を中心に自然の中に遊び場と畑が混在する「居場所」を作り、地域コミュニティの復興を目指す取り組みを行っています。

「行ぐべす畑さ!」では、畑仕事の体験会を実施して、地域の世代間交流を図るとともに、畑仕事を通じて食べ物を作る喜びの発見、地域の人たちとの繋がりを経験することにより、生きがいをつくることを目的としています。
今回は山田町の災害公営住宅・山田中央団地付近にある土地をお借りして、団地入居者と山田高校の高校生ボランティアが一緒に種蒔き作業、看板づくりを行いました。

今後も畑づくりを継続して実施するほか、長崎街道沿いにお花の植栽、野菜の収穫体験なども予定されています。お近くにお住まいの方、山田町に寄られた方はぜひ足を運んでみてください!


「防災×観光アドベンチャーゲーム体験・意見交換会」(報告)

3月28日(月)、いわて連携復興センターと一般社団法人みちのく復興・地域デザインセンターの新人スタッフを対象とした視察研修として大船渡市に訪問しました。

視察研修ではキャッセン大船渡に訪問し、キャッセン大船渡まちづくりプロデューサーの千葉隆治さんからお話を伺いました。



株式会社キャッセン大船渡では、南海トラフ地震をはじめとした津波来襲も予測される地域に対する防災教育、語り部の高齢化などに対応していくためのコンテンツの一つとして、音声AR技術を活用しスマートフォンを使って、復興した地域のまち歩きをしながら震災伝承に取り組める防災観光アドベンチャーゲーム「あの日~大船渡からの贈り物~」を制作開発。まちを歩きながら街に隠されたQRボックスを探し、現地の方が体験した知恵を集めたり、避難時の葛藤をもとにしたクイズに挑戦しながら、ゴール(実際の避難場所)を目指していく内容となっています。

千葉さんからお話を伺った後は、実際にスマートフォンを片手に、まちを歩きながら防災観光アドベンチャーゲームを体験しました。

体験後は実際にプレイしてみての感想について意見交換を行いました。プレイ中に出題されたクイズでは選択にかなり悩み、疑似的にでも当事者の方の心境について体感することが出来たといった感想や、体験後に参加者同士で振り返りをすることでより深い学びに繋がるといった改良点についても議論されました。

現在、防災観光アドベンチャーゲームはテスト運行の段階で、参加者の感想などを反映させながら令和4年6月頃にサービス開始。順次、教育旅行等で活用される予定です。
実際に街を歩いて、楽しみながら、時には真剣に考えながら能動的に防災について学べるコンテンツだと感じました。6月以降の完成版が楽しみです!

今回、お時間とってお話いただいた千葉さん、キャッセン大船渡の皆さま、ありがとうございました!


令和3年3月24日(木)に災害時の食に関する研修会をオンラインにて開催しました。
当日は、19名の方々にご参加いただき、岩手県内の市町村社会福祉協議会職員、県・市町村行政の防災・災害担当課職員、NPO団体職員にご参加いただきました。

まず始めに、INDSの瀬川より、「災害備蓄品の現状について」備蓄品として推奨されているものから、量や日数について、日頃からできることとしてお風呂の水を常に張っておくなどをお伝えし、備蓄、活用・廃棄の状況や災害備蓄品に関する課題などもお話させていただきました。また、期限間近の大量廃棄などの問題についても挙げさせていただきました。

次に、これまでの災害で復興支援に取り組んできた県内外の3名の方々にご登壇いただき、「フェーズ毎に必要とされる食についての意識と問題」についてお話いただきました。


〇災害発生前:住民意識の変革の必要性について 防災士 新沼 真弓 様(大船渡市)より
各家庭の状況にあった備蓄品の提案をしていただきました。ローリングストックという方法があることや職場や車などにも常温保存可能なものを備えておく、いつも購入している食材を1個多めに備蓄しておくなどハードルが高く感じられることも多い食料備蓄ですが、小さなことから始められることについてお話いただきました。

〇災害発生時:行政が陥りやすい食支援の問題について 長野県危機管理部危機管理防災課 火山防災幹 古越 武彦 様よりセクターの壁、分野の壁などのお話をいただきました。
古越様の事例もお話いただき、NPO・NGOとの連携を強化していくため定期的な訓練を行いそのあとボランティアさんとのワークショップを定期的に行っていることや被災地の方の不安感を少しでも解消するため災害時には共通のビブスを着用し現地での対応に当たっていることなど行政目線でのお話を聞くことができました。

〇災害発生から応急期:災害時のアレルギー問題 いわてアレルギーの会 山内 美枝 様より食物アレルギーについての基本的な知識から東日本大震災時に行った取り組みや避難所の状況、炊き出しを行う際の注意点などお話をいただきました。
避難所の様子として「食事に原材料表示がなくたべられなかった」「アレルギーをわがままだと思われるのではないかと言い出せなかった」など当時の状況をシェアしていただき、炊き出しに関しては材料ではなく使われている原材料特に調味料の裏表示もわかるようにしておくと食べられる方もいることなど教えていただきました。
現在ではアレルギー対応の非常食も増えていることからいくつか挙げていただき、保存年数も長いことからアレルギーがない方でも災害備蓄品として活用ができることをご紹介していただきました。
最後に食物アレルギーサインプレートの取り組みについてお話いただき使用例もお聞きすることができました。


さらに今回は災害時の食に関しての問題や知識を深めるために参加者同士で各グループに分かれて行ったディスカッションでは、「ただ食料を備蓄するだけではなく栄養面なども今後考えて備蓄していきたい」「支援を行う上で行政とNPOが連携し役割分担が必要」「町の備蓄用品をそろえていく中でアレルギーも考慮していく必要があると気づきがあった」などたくさんの内容がディスカッションされていました。


今回は、災害時の「食」について開催しましたが、災害はいつどこで起きるかわかりません。
今後もいわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)では、県域の災害中間支援NPOとして、地域の皆様と共に防災活動に取り組んでいきます。

*この活動は休眠預金などの活用した事業の助成を受けて実施しました。



2/22(水)「ハラスメント防止講座~円滑なコミュニケーションで活動を推進しよう~」をオンラインで開催し、県内で活動するNPOや社協などの約30名の方々にご参加いただきました。

本講座は、かおり社会保険労務士事務所 菅原かおり社会保険労務士を講師にお招きし、
・職場におけるハラスメントの現状
・ハラスメントが起きた場合の対応
・ハラスメントをなくすためには
など、ハラスメントにおける基礎的なお話しをいただきました。


ハラスメントに関する新しい言葉も増え、これまで普通と思われてきた行動がハラスメントとして捉えられることも少なくなく、誰もがハラスメントの加害者になるリスクを持っています。一方で、ハラスメントを極端に意識するあまり、組織内でのコミュニケーションが不足するケースもあります。このような状況を防ぐために、ハラスメントを正しく理解し、その知識を常にアップデートするとともに、大きな問題に発展させない体制づくりについてもお話いただきました。

参加された方の満足度も高く、すぐに役立つと感じられた方が多くいらっしゃいました。
参加者から、「文章での説明に対して具体例を挙げて説明して頂けたので分かり易かったです。」
「パワハラの基本的な知識とやるべきことを具体的にお話してもらえた。」
「4月からの就業規則改定の参考になった。」「パワハラが上司だけでなく、部下から上司に対するものも含まれてくることがわかった。事例を含めて話しされたので理解しやすかった。」など様々な感想をいただきました。

講師を引き受けていただいた、かおり社会保険労務士事務所 菅原かおり社会保険労務士
そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!!

この事業は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施します。「いわてNPOソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成しています。

今年度のNPO向け講座は、今回のハラスメント防止講座が最後となりました。


2月16日に、「災害ボランティアの事前登録制度とICT活用についての研修会」をオンラインで開催しました。当日は50名の方々にご参加いただき、岩手県内の行政や社協だけでなく、県外からもご参加いただきました。

まず初めに、いわてNPO災害支援ネットワークの千葉より、事前登録についての必要性についてご説明させていただきました。毎年のように全国で広域災害が発生しており、もし岩手で災害が発生したとしても県外からボランティアを確保することが難しくなっています。
また、移動が制限されるコロナ禍においてはさらに難しくなってきます。
自地域で活動してもらえる災害ボランティアを平時から確保しておくことにより、災害発生時にスムーズな支援を開始することができます。
そこで、今回の研修では2団体様より、取り組み事例をご紹介いただきました。


秋田県仙北市社協の武藤さん

まずは、岩手県の隣県である秋田県仙北市社会福祉協議会の武藤様より、
災害ボランティアの事前登録を実施している事例をご紹介いただきました。
仙北市では、平時から“ボランティア登録”に力を入れてらっしゃいます。
平時から社会福祉協議会でボランティア募集をしていることを周知し、丁寧に個別訪問等を行いながら、
企業と平時から協議し、ボランティアの確保や確保に向けた後方支援の計画を行っているそうです。
ボランティアの事前登録により、地元にどのようなスキルを持ったボランティアが居るかも事前に把握することができるというメリットも教えていただきました。


合同会社HUGKUMIの長井さん


合同会社HUGKUMIの小島さん

続いて、ICTを活用した事例として、合同会社HUGKUMIの長井様、小島様より、
サイボウズ社のキントーンを使った被災地での実践例をご紹介いただきました。

実際の操作画面を見ながら、ICTを活用してできることについて教えていただきました。
例えば、これまでの災害ボランティアセンターで手書きしていたボランティア登録やニーズ表もICTの活用をすることで、データ集計からマッチングまでが容易になった事例や、支援者間で効率よく情報共有ができた事例などをご紹介いただきました。
また、ICTを活用することで、業務の簡素化になり、その浮いた時間を他の支援活動に割けるというメリットや、合意形成や業務の見える化が図れるとのことです。


最後に登壇者とINDS代表の葛巻の4名で。

対面での接触が困難な時代の中ではありますが、ボランティアの事前登録など全部デジタルにするのではなく、アナログもうまく使い分けながら、ハイブリッドで取り組んでいく必要があります。本会が、平時からボランティアの事前登録についてご検討いただくきっかけとなり、併せて岩手県内の災害対応にICTを取り入れていく検討の第1歩になれば幸いです。INDS、IFCでは、今後も各種研修等を実施していきます。

*この活動は休眠預金等を活用した事業の助成を受け実施しています。


1/19(水)「オンラインでも活用できる!ファシリテーション講座」をオンラインで開催し、
県内で活動するNPOや社協などの約20名の方々にご参加いただきました。
本講座は、地域社会デザイン・ラボ 代表 遠藤智栄 氏を講師にお招きし、
・ファシリテーションとは
・オンライン会議でのファシリテーションのコツ
・ファシリテーションをやってみよう

など、話し合いを進める上での工夫やチーム力をアップするための舵取りである「ファシリテーション」の基礎や実際に日常でオンラインを活用する場合のポイントについてお話いただきました。

近年では、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、研修や講演会など様々な機会がオンライン化しており、
運営や進行に悩みを抱える人も少なくありません。
遠藤先生からは実際に共同編集ツールを使用しながら、グループワークでの実践形式でお話いただき、
参加者からは「ZOOMと共同編集ツールの同時活用を体験できた」「意見交換するミーテイングの際等で、
活用するヒントを得ることが出来て有意義であった」「オンライン使用の練習機会となった」
「多様な話し合いと使い分けのところ、対話と議論の違いが分かって良かった」など様々な感想をいただきました。

講師を引き受けていただいた、地域社会デザイン・ラボ 代表 遠藤智栄 氏
そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!!

この事業は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施します。「いわてソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成しています。
今年度より、岩手県内のみなさまに広くご参加いただけるよう、来場の他に、オンライン受講にも対応しています。
引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。




1/31(月)「オンラインでも活用できる!アイスブレイク活用術」をオンラインで開催し、県内で活動するNPOや社協などの23名の方々にご参加いただきました。

本講座は、地域社会デザイン・ラボ 代表 遠藤智栄 氏を講師にお招きし、
・アイスブレイクとは
・アイスブレイクを体験してみよう
など、オンライン会議や研修に役立つ「アイスブレイク」を紹介していただくとともに、効果的に取り入れるポイントについてお話いただきました。

近年では、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、研修や講演会など様々な機会がオンライン化しており、「硬い雰囲気になってしまう」「参加者からの質問や意見が出ない」などと悩んでいる方も少なくありません。
遠藤さんからはいくつかの簡単なゲームやお題を出していただき、実際にZOOMのブレイクアウトルームを使用しながら、グループワークでの実践形式でお話いただきました。
参加者からは「短い時間でたくさんの活用術と実際に体験することができて良かった」「実際に緊張が解けていく過程を体験できた」「オンラインでもアイスブレイクが可能であることを知ることができた」「すぐに取り組みやすいアイスブレイクの仕方だったので会議等で行っていきたい」など様々な感想をいただきました。

ご参加いただいたみなさま、講師の遠藤智栄さん、ありがとうございました!!

この事業は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施します。「いわてNPOソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成しています。
今年度より、岩手県内のみなさまに広くご参加いただけるよう、また、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、オンラインにて講座を開催しています。
引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきますので、ぜひご参加ください。


12/13(月)「NPOの出口戦略~組織のこれからを考える~」をオンラインで開催し、
19名の方々にご参加いただきました。
本講座は、特定非営利活動法人セイエン 代表理事 関口宏聡 氏を講師にお招きし、
・NPO法人の解散とは
・解散に必要なものと解散の流れ
・事業継承、代表交代、合併など、地域でリソースを残すための選択肢とは

など、NPOとしてのミッションを達成した先にある「終わり方」を見据えた組織経営や、
様々な環境変化に応じた組織体制の変化など、NPOのいわば
出口戦略についてお話をいただきました。


NPO法人の解散というとネガティブなイメージを持たれる方が多いですが関口先生からは
全国各県の解散事例や事業継承した事例などさまざまな種類の解散もあることをお話いただき、
参加者からは、「全国各県における当該事項にかかる情報の紹介があり、大変有意義でした。」
「すぐに解散を予定しているわけではないのですが、将来的にどういう選択肢があるのかについて
学ぶことができ非常に勉強になりました。」「全国のNPOの設立、解散、現状やNPO法人の
概略等改めて知る機会となり良かった。
また、将来の在り方となる参考点も多く学ぶことができました。」など様々な感想をいただきました。

講師を引き受けていただいた、特定非営利活動法人セイエン 代表理事 関口宏聡 氏
そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!!

この事業は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャル
セクター協議会」が実施します。「いわてNPOソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動
法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成しています。
今年度より、岩手県内のみなさまに広くご参加いただけるよう、来場の他に、オンライン受講にも
対応しています。
引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作って
いきますので、ぜひご参加ください。




令和3年度福祉入門講座青い鳥セミナー「災害ボランティア養成講座」を12月2日に花巻市内限定にて開催しました。当日は、社会福祉協議会・ボランティア連絡協議会、青年会議所、企業、一般参加者など約30名の方々にご参加いただきました。

▶開催要項はこちら→http://www.ifc.jp/news/notice/entry-3282.html

まず初めに、INDS共同代表の葛巻より、「近年の災害と北上川について」お話させていただきました。
岩手県内陸部に位置する花巻市は、県内他市町村に比べて、これまで災害経験が少ない地域です。
少ないとはいえ、昭和22年カスリン台風、昭和23年アイオン台風等の被害を受け、沢山の方が犠牲になるなどの災害を経験しています。

大災害後は、堤防やダム建設など治水対策が取られ、水災害が昔よりも起こりにくくなっていますが、毎年のように全国各地で自然災害が発生しており、災害はいつ、どこで、どんな災害が起こるかわかりません。
起こりうる災害に備え、平時から防災意識を高め、すぐに動けるよう訓練し続ける事の大切さを参加者とともに確認しました。

次に、INDS事務局の瀬川、千葉より、「なぜ、災害ボランティアセンターが必要か」「他地域の災害ボランティアセンターの事例」についてお話しさせていただきました。

地域の社会福祉協議会(社協)が災害ボランティアセンター(災害ボラセン)を設置することが多い理由としては、全ての自治体に存在し、地域住民が暮らしやすいまちづくりの推進を図ることを目的とした団体で、平時から様々な地域福祉事業を展開し、また、住民との繋がりもある組織だからです。
2004年の中越地震以降は、被災地域の自治体ごとに社会福祉協議会が中心となって災害ボラセンが設置されることが一般化してきました。特に、2011年の東日本大震災においては、社協がその運営主体として、全国196箇所で災害ボラセンが設置されました。
運営は社協だけでなく、ボランティア活動に関わっている関係団体、行政が協働して担うことが多く、被災地外から支援に駆けつける災害ボラセンの運営経験者・団体が関わる場合もあります。実際に、INDSの県外支援の直近活動として、令和元年9月台風15号災害で、千葉県富津市の災害ボラセンの運営サポートに入らせていただきました。

災害が発生すると、全国各地から「被災地を応援したい」という人たちが集まり、災害ボランティアとして被災地を支援します。東日本大震災の際は、岩手・宮城・福島の3県で154万人のボランティアが活動したと言われています。このように、災害ボランティアセンターは全国から駆け付けるボランティアの窓口を担っているのです。


災害現場での服装の確認


和室・洋室の床下模型を使った模擬体験①


和室・洋室の床下模型を使った模擬体験②


企業様より、防災グッズのご紹介

講義の後は、床下の模型を使い、実際の災害ボランティア活動の作業方法について、参加者と共に学び合いました。参加者の中には、すでに何度も災害支援活動に従事されている方もおり、私達も様々な手法を教えていただきました。


災害によって被害規模も、災害ボランティアセンターの運営方法も、必要な支援も地域によって多種多様です。そして、災害時は想定外のことが次々と起きます。想定外を想定内にするために、平時からなるべくたくさんの想像・事態を想定した対応訓練を重ねていくことが重要です。
その第一歩として、平時から地域内にどんな人、団体、企業があるのかを知ることを始めてみませんか。
平時から、地域をよく知る青年会議所(JC)やボランティア連絡協議会などとも連携・協働することで、有事の際もその繋がりや関係性を活かた連携・協働ができ、被災地の一日も早い復興に寄与することができます。

今回は、コロナ禍ということで、参加募集地域を花巻市内に限定して開催しましたが、災害はいつどこで起きるかわかりません。今後もいわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)では、県域の災害中間支援NPOとして、地域の皆様と共に防災活動に取り組んでいきます。

*この活動は休眠預金などの活用した事業の助成を受けて実施しました。