HOME > 九州地震支援 > 東日本大震災の経験を踏まえた大規模災害時におけるNPO等の活動と役割 ― Vol.5(乳幼児・妊産婦支援②)/まんまるママいわて

九州地震支援

いわて連携復興センターでは、4月16日に発生した九州地方を中心とする震災を受け、
日々支援活動に当たられている特に現地の支援団体の皆さまに向けて、
東日本大震災において復興支援活動に関わった岩手県内の団体より、
実際に支援活動を行った上での教訓やノウハウ等を寄稿いただき、今後本サイト上から発信してまいります。

なるべく現地の支援フェーズの移り変わりに合わせた内容を掲載してまいりますが、
いち早く配信し活用していただきたいと考え、
記事作成ができた順に掲載していきますので、何卒ご容赦ください。

第五弾は、Vol.2に続き、緊急期、民間団体として主に『乳幼児・妊産婦支援』にあたった「まんまるママいわて」さんからの寄稿です。

【九州地震における現地で支援活動を行うNPO等の皆さんへ】はこちら
http://www.ifc.jp/news/kyuusyuu/entry-1821.html


≪まんまるママいわて寄稿【発災から2週間】≫の記事はこちら
http://www.ifc.jp/news/kyuusyuu/entry-1842.html

<2週間~1か月>

東日本大震災の状況

今後の支援のポイント

・物資が届いても、自宅避難者には、十分に配られないことがあった

・物資管理が男性のみの場合、生理用品を多くの人が往来する場所においてあって、取りづらく、遠慮する女性が多かった

・下着類は、ショーツはⅯサイズが大量に届いたが、大きめのサイズがあると、多くの方が使用できる。

・ブラジャーはサイズが細やかに分かれているので、いわゆる「ブラトップ」と呼ばれるキャミソールとブラジャーが一体になったタイプが年齢関係なく、使用できるので、喜ばれた。

・高校生・中学生などがマンパワーとして活躍したと記憶している母親たちが多い。

・子供の古着が多く送られてきたが着られないものが多かった。また個人から送られる物資は、中身が細やかにわけられており、仕訳に多くの時間と人がさかれた。

・ミルクが大量に届き、ミルクが必要ではない人まで配られ、母乳が止まってしまう人もいた(もったいなから、ミルクを飲ませた)

・離乳食は時期により、細やかに分けられている&乳児がてんでばらばらに逃げたので、なかなか配布が難しかった。

・子供の中に津波ごっこ、地震ごっこ遊びがはやり、大人が対応に迷った。

・遠方避難していても家族の安否が一時的に取れなくなった母親たちの不安が強く、家族ごとのケアが必要だった

・代表佐藤が関わった「被災妊産婦受け入れ事業」では、沿岸の病院に事業内容の説明と実際診療に携わる医師・助産師に、困っている産婦への情報提供を呼び掛けた。顔の見える関係があると、双方安心する。

・日ごろ、付き合いのあった医師会の医師や団体等の協力で、内陸避難の事業が立ち上がった。

・しかし被災者へ直接情報提供する市町村が、事業内容の把握が正確にできず「すでに生まれた赤ちゃんは入れません。妊婦は予定日一週間前からしか入れません」等の断りをしていたことも後日判明した。(被災者の移動流失を促進したくない?意図があったか?受け入れ準備をしていたが、行政サイドとの連携がうまく取れなった事例。個人情報の壁)

・自宅避難・親せき宅避難しても、物資が受け取れるように避難所に名前登録(?)や一時避難所として、所在を行政へ伝えておく。

・物資配布には、家長である男性に任せきりにしない(生理用品等の必需品が、ぜいたく品などと思っている場合がある)

・乳児連れは長時間の列に並べずに諦めている場合がある。

・物資配布場所・着替え場所の設置には、女性リーダーも必ず入れること。羞恥心や性被害にも対応できる状況を作ること。

・生理用品とともに、尿漏れパッドの需要も多かった。

・下着類は、大きめサイズ・ブラトップを準備する。

・物資を送る側は、段ボール1箱に付き、1品にする。大きく中身を明記する。

・遠方者が物資を送る場合は、本当に必要なものか確認し、もし物資でなければお金を送る

・2週間たつと、必ず行政や民間の受け入れ態勢が整い始める。病院・市が物資を受けいる時があるが、物資仕訳のマンパワーがないので、物資送るのは慎重に。

・民間支援団体が立ち上がる時期。

・近距離避難等が必ず出てくるので、必要な情報をきちんと回す。

・子供に対し、遊び場の提供、声を出せる場所、災害ごっこも必要なことである、という大人の認識。

・妊婦専用・赤ちゃん専用の物資配布会等をする。必要なものを「全員にまんべんなく配る」という行政の当たり前を見直す。(ミルクの必要じゃない赤ちゃんもいるし、離乳食も時期によって個別差が大きい)

・傾聴ボランティア・マッサージボランティアが何度も入る避難所では「ありがとう」という言い続ける疲れが出てきて、被災の状況を聞かれ続けることもあるので、ボランティアは聞かない、ということも大事

・医療従事者・行政職員は「被災地においてもいつも支援者」という周りの目、本人も被災しても助けを求めることができないことが多いことを周りが知っておく

 

被災地支援は長い目が必要です。その場その場で、緊急の対応を迫られますが、
少し離れた場所・遠く離れている場所にいる人は情報を見極めることが大事だと思います。

また妊婦・子供は特殊分野のため、専門家のケアが必ず立ち上がりますので、
それをしっかり待つことも大事です。

決して、現地にいる人の負担にならないように、顔が見える関係でないと、
緊急時の支援も相手側に大きな負担をしいてしまうかもしれない可能性を考え動きたいと思います。

また、妊婦・子供はどんどん成長し、その被災体験は受け継がれにくいものです。
災害弱者になりうる母子には、防災教育が何より大事だと思います。