HOME > 研修実施 > 「震災と貧困 ~地域で支える仕組みを考える~」フォーラム(報告)

研修実施

3月9日(金)に「震災と貧困 ~地域で支える仕組みを考える~」フォーラムを、
陸前高田市コミュニティホール中会議室にて、開催いたしました。


阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 主任研究員 菅野氏より
「震災と貧困の相関関係」をテーマに発表頂きました。「被災者一人一人が抱える困難は重層的で多様。
平時の仕組みを拡幅させて、災害ケースマネジメントのような取り組みが、どんな災害でも出来るように
備えておくことが必要である」との言葉がとても印象的でした。

次に、陸前高田市社会福祉協議会 山本氏、 公益財団法人共生地域創造財団 熊谷氏、
特定非営利活動法人フードバンク岩手 阿部氏から事例紹介を発表頂きました。
山本氏からは
「関係団体との協働・関係づくりや制度サービス社会資源につなぐことが大事で、ワンストップ相談窓口、
アウトリーチ(訪問支援)が必要である」とこれからの支援体制構築に向けてお話頂きました。

熊谷氏からは
伴走型支援のもつ、相談者の尊厳を確保すること、他者を理解することについてや、
支援者は当事者が社会に参加しやすくなるように支援することと、
地域にある資源による包括的支援(訪問、総合相談、専門対応、包括対応)についてお話がありました。

阿部氏からは、
食料品回収拠点と、提供先のデータについての解説や、食糧支援利用者の状況について、
また、経済困窮から脱出するには、いろんな支援機関と繋がっていることが大事というお話を頂きました。


事例発表の3者に菅野氏を交え、「貧困世帯支援のこれからを考える」をテーマにディスカッションと
参加者からの質疑応答を行いました。



参加者との質疑の中では、
人が寄り添い合っていく形へ向けた支援で大切な要素は何かという問いに対し、
「まずは信頼関係構築が一番であり。制度説明は後でもよい。」
「1回目は解決に結びつかないこともありうる。しかし、解決が相談の目的ではない。」
「関係性構築するに見通しを出せるといい。よく話を聞く事が大切である。」
「繋がりを途切れさせないような関係づくりを行うには、訪問は辞めずに続ける。」
との回答がなされていました。

最後に、もう少し先を見据えて、登壇者から一言ずつお声をいただきました。

阿部氏、「10年以内に岩手県内の自殺率を半分以下にする目標にした。困窮しきる前に繋がれる。
沿岸ならそれが実現できる可能性ある。」
熊谷氏、「活動する限りアンテナであり発信元である。被災地でのネットワーキングは、
必要に応じてできた内側のものであり、今後もっともっと出来ていったらと考える。」
山本氏、「家と家とのコミュニティーが希薄となっている。社協についてわからない人もいるので、
もう少し福祉に関心が持てるよう、社協の職員が地域に落とし込めるように職員教育をしていく。
地域からの関係性づくりも高めていこうと思う。」


このフォーラムは、
生活困窮者支援を行う団体や、今後の地域福祉を担うであろう団体(行政・社協・NPO)等を対象に、
震災を契機に、被災地域で露わになった貧困という問題を、どのように対処していけばいいのか、
岩手県内外で行っているさまざま支援事例を交えながら考えていくという趣旨で、
特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームさん、特定非営利活動法人フードバンク岩手さんに
ご協力頂き、開催いたしました。